「30代でFIREして、配当4%で暮らす」——よく見る話です。
では実際に、新卒から37歳くらいまでの15年間、無理のない範囲で投資を続けたら、本当にFIREできるのか。計算してみました。
先に結論です。
【シミュレーション結果】
- 15年後の資産:5,187万円
- すべて配当3%の高配当株に替えた場合の配当:月13万円
- FIREは無理でした
ただし、同じことを30年続けると資産2.5億円・配当月65万円になります。
複利の効きかたが桁違いです。
シミュレーションの前提
15年間、次の2つを続けます。
| 内容 | 想定年利 | 期間 | |
|---|---|---|---|
| ① NISAつみたて投資枠 | 月10万円(年120万円)をS&P500へ | 7% | 1〜5年目に600万円を埋め、以降キープ |
| ② NISA成長投資枠 | 月10万円(年120万円)を国内高配当株へ | 3%(配当再投資) | 6〜14年目に1,200万円を埋める |
| ③ 株式投資 | 初期資金300万円で売買 | 15%(税引後) | 15年間ずっと |
①と②は同じ「月10万円」で、5年目までがつみたて枠、6年目からが成長投資枠という切り替えです。合計で15年間、毎月10万円を投資に回し続ける計算になります。
S&P500の年利7%は、過去30年の実績が約8%なので控えめに設定しました。
① NISAつみたて投資枠(S&P500・年利7%)
- 5年間、毎年120万円(月10万円)を入れる
- 5年目で600万円の上限に到達、その後はキープ
| 年 | NISAつみたて投資枠 | 年利7% |
|---|---|---|
| 1 | 120 | 8 |
| 2 | 248 | 17 |
| 3 | 386 | 27 |
| 4 | 533 | 37 |
| 5 | 690 | 48 |
| 6 | 738 | 52 |
| 7 | 790 | 55 |
| 8 | 845 | 59 |
| 9 | 905 | 63 |
| 10 | 968 | 68 |
| 11 | 1036 | 72 |
| 12 | 1108 | 78 |
| 13 | 1186 | 83 |
| 14 | 1269 | 89 |
| 15 | 1358 | 95 |
単位は1万円
15年目で1,453万円。 元本600万円が2.4倍になっています。これは貯蓄として置いておきます。
② NISA成長投資枠(国内高配当株・年利3%)
つみたて枠を埋め終わったら、同じペースで成長投資枠を埋めていきます。
購入するのは国内の高配当株、年利は3%と仮定。配当金は再投資に回します。
- 6〜14年目まで毎年120万円(月10万円)を入れる
- 14年目で上限1,200万円に到達、そのままキープ
| 年 | NISA成長投資枠 | 年利3% |
|---|---|---|
| 1 | 0 | 0 |
| 2 | 0 | 0 |
| 3 | 0 | 0 |
| 4 | 0 | 0 |
| 5 | 0 | 0 |
| 6 | 120 | 4 |
| 7 | 244 | 7 |
| 8 | 371 | 11 |
| 9 | 502 | 15 |
| 10 | 637 | 19 |
| 11 | 776 | 23 |
| 12 | 919 | 28 |
| 13 | 1067 | 32 |
| 14 | 1219 | 37 |
| 15 | 1256 | 38 |
単位は1万円
15年目で1,293万円。
どの銘柄を買うかは、こちらの記事に具体的な構成をまとめています。

ノマド的おすすめの高配当株のポートフォリオ 老後2000万円問題に備えるための高配当株ポートフォリオを、21銘柄・12業種で組んでみました。
③ 株式投資(初期資金300万円・年利15%)
初期資金300万円で株式投資をします。想定年利は15%(税引後)。
| 年 | 株式投資 | 年利15%(税引き後) | 月換算 |
|---|---|---|---|
| 1 | 300 | 45 | 4 |
| 2 | 345 | 52 | 4 |
| 3 | 397 | 60 | 5 |
| 4 | 456 | 68 | 6 |
| 5 | 525 | 79 | 7 |
| 6 | 603 | 91 | 8 |
| 7 | 694 | 104 | 9 |
| 8 | 798 | 120 | 10 |
| 9 | 918 | 138 | 11 |
| 10 | 1055 | 158 | 13 |
| 11 | 1214 | 182 | 15 |
| 12 | 1396 | 209 | 17 |
| 13 | 1605 | 241 | 20 |
| 14 | 1846 | 277 | 23 |
| 15 | 2123 | 318 | 27 |
単位は1万円
15年目で2,441万円。 300万円が8倍です。
年利15%という前提について
15年目の結果
| NISAつみたて投資枠 | NISA成長投資枠 | 株式投資 | 合計 | 年間配当 (3%) | 月間配当 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1,453 | 1,293 | 2,441 | 5,187 | 155 | 13 |
単位は1万円
NISA枠(1,800万) + NISAの利益(946万) + 株式投資(2,441万) = 5,187万円
5,187万円。 15年でこれだけ貯まりました。
ところが、これをすべて配当3%の高配当株に替えても、月13万円にしかなりません。
インフレを考えると、これで生活するのは厳しいと思います。5,000万円を持っていても、年利3%ではFIREはかなり難しいというのが結論です。
配当利回りを4%にすると月17万円。これなら生活できそうに見えますが——
| 配当利回り | 年間配当(万円) | 月間配当(万円) |
|---|---|---|
| 3% | 155.6 | 12.96 |
| 4% | 207.5 | 17.29 |
課税口座の配当(約半分)は20.315%課税されるため、実質の手取りはやや減少します(例:約4% → 実質3.2〜3.5%)
税金を引くと実質3.2%程度まで落ちます。結局、月13〜14万円のラインです。
ただし、15年も株式売買を続けていれば相応のスキルは身についているはずなので、資産の一部を切り崩しながらなら生活はできそうです。「配当だけで暮らす」という形は難しい、ということですね。
同じことを30年続けると
ここからが、このシミュレーションで一番驚いた部分です。
期間を15年から30年に伸ばすと、こうなります。
| NISAつみたて投資枠 | NISA成長投資枠 | 株式投資 | 合計 | 年間配当 (3%) | 月間配当 |
|---|---|---|---|---|---|
| 4,008 | 2,015 | 19,864 | 25,886 | 777 | 65 |
単位は1万円。つみたて投資枠は7%成長、成長投資枠は3%の配当金を再投資、株式は年利15%
資産約2.5億円、配当は月65万円。
15年で5,187万円だったものが、倍の30年で5倍の2.5億円です。これが複利です。
もっとも、健康寿命のほとんどを投資に捧げてこの結果なので、そんな人生でいいのかという疑問は残ります。
まとめ
- 月10万円を15年積み立てて、資産は5,187万円
- 配当に替えても月13万円。FIREは無理でした
- 配当4%でも税引後は3.2%程度に落ちます
- ただし30年続けると2.5億円・月65万円。倍の期間で5倍になります
- とにかく続けることが効く、というのがこの計算で分かったことです
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よくある質問:月10万円の積立シミュレーションについて
月10万円を15年積み立てると、FIREできますか?
いいえ。記事では、新卒から37歳くらいまでの15年間、無理のない範囲で投資を続けたシミュレーションで、15年後の資産は5,187万円で、すべて配当3%の高配当株に替えた場合の配当は月13万円となり、FIREは無理だったとしています。これは仮定にもとづく計算で、将来の結果を保証するものではありません。
シミュレーションの前提は、何ですか?
記事の表では、①NISAつみたて投資枠月10万円(年120万円)をS&P500へ(年利7%・1〜5年目に600万円を埋め以降キープ)、②NISA成長投資枠月10万円(年120万円)を国内高配当株へ(年利3%・配当再投資・6〜14年目に1,200万円を埋める)、③株式投資は初期資金300万円で売買(年利15%・税引後・15年間ずっと)としています。合計で15年間、毎月10万円を投資に回し続ける計算です。
S&P500の年利7%は、どういう根拠ですか?
記事では、S&P500の年利7%は、過去30年の実績が約8%なので控えめに設定したとしています。将来の利回りを保証するものではありません。
15年目の結果は、どうなっていますか?
記事の表では、15年目はNISAつみたて投資枠1,453万円、NISA成長投資枠1,293万円、株式投資2,441万円で合計5,187万円(年間配当155万円・月間配当13万円、単位は1万円)としています。内訳は、NISA枠(1,800万円)+NISAの利益(946万円)+株式投資(2,441万円)です。
株式投資の年利15%は、現実的ですか?
記事の構成には「年利15%という前提について」という見出しがあり、年利15%(税引後)は初期資金300万円を15年間ずっと売買する仮定としています。15年目で2,441万円(300万円が8倍)となる計算です。
5,187万円を配当に替えると、どうなりますか?
記事では、すべて配当3%の高配当株に替えても月13万円にしかならず、インフレを考えると生活するのは厳しい、5,000万円を持っていても年利3%ではFIREはかなり難しいというのが結論としています。配当利回りを4%にすると月17万円(年間配当207.5万円)としています。
配当には、税金がかかりますか?
はい。記事では、課税口座の配当(約半分)は20.315%課税されるため、実質の手取りはやや減少し(例:約4%→実質3.2〜3.5%)、結局、月13〜14万円のラインとしています。税制は変わることがあるため、最新は国税庁などの公式情報で確認してください。
それでも、生活はできないのですか?
記事では、15年も株式売買を続けていれば相応のスキルは身についているはずなので、資産の一部を切り崩しながらなら生活はできそうで、「配当だけで暮らす」という形は難しい、ということとしています。
30年続けると、どうなりますか?
記事の表では、30年後はNISAつみたて投資枠4,008万円、NISA成長投資枠2,015万円、株式投資19,864万円で合計25,886万円(年間配当777万円・月間配当65万円)で、資産約2.5億円・配当月65万円としています。15年で5,187万円だったものが、倍の30年で5倍になり、これが複利としています。
30年の結果を、そのまま目標にしてよいですか?
記事では、健康寿命のほとんどを投資に捧げてこの結果なので、そんな人生でいいのかという疑問は残るとしています。また、つみたて投資枠は7%成長、成長投資枠は3%の配当金を再投資、株式は年利15%という前提の計算です。
この計算から分かったことは、何ですか?
記事のまとめでは、月10万円を15年積み立てて資産は5,187万円、配当に替えても月13万円でFIREは無理だった、配当4%でも税引後は3.2%程度に落ちる、ただし30年続けると2.5億円・月65万円(倍の期間で5倍)、とにかく続けることが効く、というのがこの計算で分かったこととしています。
